2009年7月11日土曜日
妖精との接触(前半)
ペリンから湖のある「キチュペリ」へジープで移動。
荷台に乗せられ、デコボコ道を朝から揺られるのは少々きついものがある。
「キュチュペリ」は町と言うより村に近いのだが、のんびり型の自分にはもってこいの場所。
湖は精神的な場所を示すかのように、タルチョ(チベット・フラッグ)が張り巡らせれ、
周囲の景色を飲み込むかのように、水面にはアベコベの世界を映し出している。
すると、水面にはポツポツと雨が降り始め、今度は滲んだ世界を造りだす。
この村を訪れる前、旅人からオススメの宿があるから行ってみるといいよと教えられていた。
村人に宿を尋ねると何故か森の方を指差す。
まさかとは思ったがもぅ一度、尋ねてみても同じ解答が返ってくる。
半信半疑のまま重たいリュックを前と後ろに担ぎ森の中へと入って行くと、
鳥のさえずり、雨の雫が木霊するかのように幻想的な音が耳に入ってくる。
ところがいつになっても宿にはたどり着かず、遂にはバテバテになり腰を下ろしてしまった。
内心あれはデマだったのかと脳裏を過ぎる。
すると、妖精が現れたのかのように目の前に泥まみれになった子供たちが現れた。
言葉を発しないにせよ「僕たちについておいで」とそう感じた僕は彼らの後をついて行くことにした。
さらに、その妖精はそっと僕のリュックを手に取り担いでまでしてくれた。
山を登ること約30分、ようやく民家らしき家が見え、妖精たちはその内の一軒に足を止めたのです。
看板は愚か、ホテルらしき感じは何処にもない。
だけど、とてもシャンティな場所だけは感じ取れたね。
この時初めて目的地に着いてことを実感する。
一時はどうなることやらと思い、下山しようかとも思ってしまった。
今回の宿探しは旅始まって以来の過酷ではあったが、
それなりに得るものは大きかったと思っている。
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